2007年09月12日

「京都・街角散歩…木屋町ソワレ辺り」

先日、生地を買いに四条まで出ておりました
いつもの四条大橋を渡り、木屋町を過ぎたとき・・・!

ソワレの工事

このように、京都の老舗喫茶【喫茶 ソワレ】の前にトラックが止まり、
看板をはずされているのでした・・・
まさか・・・!!
私は堪えきれずに、車の前で作業を見ていたお兄さんに尋ねました

「あの〜〜ここ、もしかして無くなるんですか?」
「あ、違うで そのままや」
「改装工事ですか?」
「そうや」・・・とのこと・・・

ああ〜〜〜よかった・・・(ホッ)

ソワレについては、以前記事にもUPしましたが
このところ、閉まっていることが多くて、
私もちょっと心配していたのです
でも、無くならないという事なのでよかった・・

ここは、東郷青児さんの匂いが濃厚なお店です
薄暗く静かな店内、幻想的なブルーの照明、素敵な絵、
虹色のステングラス、レトロなメイドさん風のユニフォーム・・・

昭和初期の創業当時は、京都の文化人たちが集ったと言う
昔懐かし『サロン』のイメージがそのまま残っています

こちらは私のストックしている、ソワレ特性のウォーターグラス
お店に行けばこれでお水が運ばれて来ます
(念のためですが、『ぱくって来た』ワケではありませんよ
ちゃんと買ったものなんです・・店舗内で販売・笑)
この絵も、もちろん東郷青児画伯の手によるもの・・・

この他にも、珈琲カップや、絵の描かれたマッチを入れる
ミニ額縁などのグッズも置いてあります
『生成りに黒の線描きで絵の入った
シンプルなモーニングカップが欲しい・・・』
と、以前、ご主人に注文を出したことがありましたが
あっさりと断られてしまいました・・・(^^;

ソワレのグラス

ところで、東郷青児さんというと、私はやはり、一時恋人であった、
作家の宇野千代さんのことを思い出してしまいます
宇野さんと言えば、芸術家たちとの、自由奔放な恋愛が有名
東郷青児さんはその中の御一人・・・

この恋愛を元に書かれた有名な作品といえば、
映画化もされた(ビデオおはん)【おはん (新潮文庫)】が有名ですが、
私はむしろ、田辺聖子さんの編集された
ロマンチックはお好き? (1981年)
と言う本に収録された、
【この白粉入れ】という作品の方が印象に残っています
(その他に編集されている作品も、全ていいですよ!)

恋人と心中し、生き残った男性の部屋に行った主人公の女性
その心中した恋人の使っていた鏡台や白粉、血の付いた寝具などが
そのままの状態で残されています
でも、そのまま彼女は、その部屋に居座り、男性と同棲し
その残された白粉や布団などを平気で使うのです・・・

なんとも重く陰鬱なテーマなのですが、
すごく淡々とした筆で描かれています
これは多分、実話なのでしょう

数々の恋愛を、文学や、着物デザインや、
その後の生涯の生き様に華やかに昇華させた宇野千代さん・・・
東郷青児もまた、宇野千代をモデルに絵を描き、
その絵は新宿の、例の画廊に展示されています

芸術家同士、互いに刺激しあって、
その才能を磨きあっていたのでしょうか
考えてみれば、羨ましい生き方です

1996年に98歳で大往生するまでの晩年の
あのあっけらかんとしたチャーミングな笑顔が印象的でした
一時、宇野千代関係の資料もたくさん収集しておりましたが
でも、小説よりはむしろ、
あの艶やかな着物デザインやライフスタイルに私は惹かれていました
私には、あんなに情熱的な生き方はできませんが
あのバイタリティやセンスも尊敬しています・・・




posted by マロニエのこみち・・・。 at 06:55| Comment(10) | TrackBack(0) | 京都のお店 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
宇野千代さんの「白粉入れ」のお話、実話のようですね。
何冊かのエッセイ本でその話を読みました。
なんと出会ったその日に誘われて結ばれ、いついてしまったのだとか・・・。
もうひとつ、「おはん」を読むなら、画伯の話を聞き書きした「色ざんげ」を読んでみるのもおもしろいかもしれませんね。
語り口のおもしろさは画伯のものだと筆者が書いておりましたので。
(といいつつ、両方とも私は読んでいないのですが・・・)

私も小説よりは着物デザインやライフスタイルに惹かれました。
エッセイの中の言葉に何度も勇気をもらいました。
さすが幸福教の教祖といわれるだけのことはあって
魔法のような言葉の宝庫のように思います。
Posted by もみじ at 2007年09月12日 09:19
>その部屋に居座り、男性と同棲し
その残された白粉や布団などを平気で使うのです・・・

ひゃ〜!
考えられない状況なんですけれど、
むしろ現実感が出て・・・こわいですね、女って!!

Posted by noobooboo at 2007年09月12日 11:36
>薄暗く静かな店内、幻想的なブルーの照明、素敵な絵、
虹色のステングラス、レトロなメイドさん風のユニフォーム・・・

わあ〜
素敵素敵!!
次回京都探訪の折には絶対行きたい場所になりました☆
改装しても、どうか雰囲気はそのままで〜

Posted by kanaliya at 2007年09月12日 16:47
ソワレは以前にお聞きして地図にマークしてあります。
その南にあるフランソアも。

そしてどちらもまだ行っていません。
なくなるのではなくてよかったです。
なるべく早い機会に行かなければなりませんね。
Posted by capucino at 2007年09月12日 18:36
もみじさん

こんにちは♪
本当に、この頃の芸術家さんたちのバイタリティはすごいと思います
宇野さんの本は何冊か読みましたが、
私はどろどろした恋愛物語が嫌いなので
あまり受け入れられなかったのですが、
エッセイについては勉強になることが多かったように思います
でも、レトロな雰囲気は、充分に味わえました
ありがとうございます



小説がこの白粉入れは
Posted by マロニエのこみち・・・。 at 2007年09月13日 18:05
nooboobooさん

こんにちは
こわいですよね〜〜(笑
nooboobooさんは、そんなことはしませんか?(笑
こんなエキセントリックな人が
なぜあんなに毒のない可愛らしい童女のようなお婆ちゃんになったのか・・・
私はそこに興味があります
やはり行き着くところまでいかないとああはならないのでしょうかね(笑
ありがとうございます^^
Posted by マロニエのこみち・・・。 at 2007年09月13日 18:09
kanaliyaさん

こんにちは
なかなか面白いところですよ
多分、下にも看板が置いてあったので、看板の取替えだけかも知れませんね
定休日があったので、注意して行かれた方がいいと思います
もし開いていなければ、四条通隔てて南の『フランソワ』
もしくは近所には『築地』『クンパルシータ』など、かなりレトロな店がこの周辺に集まっていますよ
京都土産にぜひどうぞ♪
ありがとうございます
Posted by マロニエのこみち・・・。 at 2007年09月13日 18:14
capucinoさん

こんにちは
地図にマーク・・
いつもご愛顧いただきまして、ありがとうございます(笑
問題は、後継者なのですよね・・
ちゃんと受け継ぐ人がいらっしゃれば問題はないのですが・・・
貴重な喫茶店がこれまでにだいぶなくなっているので
このあたりだけは本当に残って欲しいと思います
ありがとうございます♪
Posted by マロニエのこみち・・・。 at 2007年09月13日 18:16
私もソワレには娘の頃に行きました。
この辺りの町並みが、とても好きでした。
心の中に残っているのは『開花』という喫茶店です。
確か、『珍竹林』の2〜3軒置いて隣にあったと思います。
木造3階建ての2、3階部分がお店。(3階だけかも…)
狭く急な階段を上がって行きます。
レトロと言うより、そのまま古くなったような感じ。
お年寄り夫婦が経営してました。
そこで、ゆっくりと流れる時間に癒され、
長く粘っていた記憶があります。
噂では南座に出演される歌舞伎役者さんが訪れるとか聞きました。
現在、建物は残っていますが誰かがお住まいの様子。
あの、丸い提灯のような看板(照明)を、
無いと分かっていても、そこに行くとつい探してしまいます。
以前ネットで検索したら、1つだけヒットしました。
誰か、この、お店を知っている人はいないでしょうか?
Posted by suu at 2007年09月15日 11:34
suuさん

こんばんは
コメント、ありがとうございます♪
『珍竹林』は、OL時代に先輩に教えて頂き、何度か行きました
多分、そのとき見かけた、その『開花』の看板はぼんやりと覚えているのですが
中に入ったことは残念ながらないと思います・・というか、
珍竹林のことも、私自身が記憶が定かではなくなっているので(今もあるのですね・涙
開花にも、一度くらいは行った事があるかもしれません
建物があるのなら、今度散策してまいります
もしかして、何か思い出すかもしれませんので・・
本当に、古い喫茶店がどんどん無くなっていって・・・
少し前には『みゅ−ず』が無くなりました
当時、私は京都市内の、喫茶店を回るのを、ちょっとした趣味みたいにしていましたので
結構色んな店に入ったのですが、開花のその『文字』以外の記憶がありません
本当に、どなたかご存知の方がいらしたらいいですね
こんど、周辺に詳しい知人に訊いておきます^^
ありがとうございます!
Posted by マロニエのこみち・・・。 at 2007年09月16日 01:37
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