2008年10月08日

「名優の死」

昨日は、王さんの引退、
そして、昭和を代表する名俳優、緒形拳さん死去など
なんだかうら寂しくなるような一日だった

緒形拳さんの特別なファンと言うわけではないのだけれど
あれだけの名優だから、触れた作品は数知れない

思い出の作品を挙げよと言われたら、私の場合は
【鬼畜】と【火宅の人】
そして何かの周年番組として作られた作品で
カラーシャツを考案した仕立て屋の親父さんを
まだ若かりし頃の緒形拳さんが演じていた
今もなお題名のわからない小学生の頃に観た
サクセスもののTVドラマなのである

ただ、この三つの作品については、
以前にもマニアックに書いているので
読まれた方は、もしかしたらしつこく感じられるかもしれませんが
どうかご了承お願いいたします

【鬼畜】は以前、ビートたけしさんと黒木瞳さんという配役で
TVでも放映されていた
こちらも捨てがたい魅力があったけれど
緒形さんの映画のほうは、
観たときのシチュエーションも手伝って、特に忘れがたいのだ

観た場所は、今は無き京一会館
左京区一乗寺にあった古い映画館で、
映画ファンなら誰でも知っている、路地裏のひなびた名画座だった
主に名画の2本立てと日活ロマンポルノを、
多分、隔週で上映していた

ゴチャゴチャした下町の市場の一角にあって
もちろん隅のほうに行けば、
どこからかアンモ二アの匂いの漂う汚い映画館だったけれど
かなりマニアックなものや名作が上映されていて、
私はここで、色んなあらゆるジャンルの古い映画に出会った

【鬼畜】はその中のひとつ
私は多分、二十歳前後・・・いったい何年前なんだ・・
暑い夏の日だったと思う
帰るとき、映画の重苦しさが手伝って、
どうしようもないほどに虚しく陰鬱だった
それほどに、緒形さんの演技はシリアスだった

【火宅の人】こちらは新作を映画館で観た
いわずもがな、檀一雄さんの名作の映画化である
この小説を読み、映画を観たとき、私は自分自身の父と
檀一雄さんと、緒形拳さんの3人の認識が出来なくなるほど
不思議な錯覚に襲われた
それほど、緒形さんは、檀一雄を演じきっていたし、
また、この主人公の性格や家庭や趣味や、
このお二人の風貌が、自身の父と重なって仕方なかった

公務員で指導者であり、勲章を頂くような仕事をしていようが、
柔術に長けた厳格な昔ながらの日本の父であろうが
だからと言って、家庭がまともかと言えば、
決してそんなことは無いのであって
とんでもない家庭で、長女として育った檀ふみさんに
駆け寄って手をとって、抱き合いたくなるくらい
言いようの無いほどの親近感を覚えたものだった・・・

一番心を揺さぶられた緒形さんの演技は、
松坂慶子さんと放浪の旅に出たときのワンシーン
ここは、原作にも同じ場面や台詞があって
かなり忠実な再現だったと思う
本は処分し、手元に無いので、
うろ覚えのだいたいのことを適当に言うと

どうしようもないほど好きになって一緒になったのに、
くだらないことで喧嘩をし、殺したいと思うほど憎みあって、
もう二度と会いたくないと思うのに
別れてすぐに、またその人のことを思い出して、
今見ている綺麗な景色を一緒に見たいなんて思ってしまう
人間って、本当に馬鹿だなぁ・・
けれど、そんな人間がボクは好きだ〜
どんな悲しみや苦しみも楽しさに変えて
これからも、おめでたく生きてゆきたい・・・

かなり適当に書いているので、また、本を買って読み直すか、
映画を観直すか、しなくてはなりませんね
一番の名場面だと思うので、
ここを適当に書いたりしたらダメですね・・・

いしだあゆみさん、原田美枝子さんという
緒形さんを取り巻く美しい女性陣も、素晴らしい競演をされていました
この台詞を言っているときの緒形拳さんの
あの微笑みを浮かべた表情は、今でも忘れられません・・・

今日、上沼恵美子さんがラジオ番組で
緒形拳さんとのエピソードを語られていました
長くなるので今日は書けませんが
あまりの感動に涙が溢れました
機会があればまた・・・

緒形拳さんのご冥福を、心よりお祈り申し上げます



posted by マロニエのこみち・・・。 at 01:46| Comment(6) | TrackBack(0) | 懐かしのドラマ・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ほんとうに衝撃的な突然のニュースでした。
緒方拳にしかできない配役、彼にしか出来ない表現がありました。
棺の横で本当につらそうな表情の竹之内豊さんをみて
胸が苦しくなりました。

死ぬ間際までかっこいい役者だったとの津川さんの言葉。
残念でなりません。

Posted by ふくわうち at 2008年10月08日 10:42
本当に残念でしたね。せめて、遺作のドラマを見ようと思います。
Posted by ブルーなビッグママ at 2008年10月08日 17:50
マロニエのこみちさん、こんばんは。
緒方拳さん、とても存在感があるかたでした。
あの方の出演されている映画は「楢山節考」「北斎漫画」「火宅の人」「社葬」などなど話題性もさることながら、緒方拳さん以外ではぜったいミスキャストだと思えるような印象に残る作品だったと思います。
それにときどきみせられたあの笑顔が忘れられませんね。

王さん、私は長島派でしたけどもう一回日本代表を率いて世界一になってほしいものです。
Posted by sekisindho at 2008年10月08日 23:58
ふくわうちさん

こんばんは
このところ、追悼の意味なのか、緒形さんのドラマがよく放映されていますね
新番組も、思わず観てしまいましたが、本当に残念です
それにしても、三浦元社長、峰岸徹さん
このところ、え!!っと思わず声が出そうなニュースが多すぎますね
いったいどうしちゃったんでしょ
ノーベル賞があったのがせめてもの救いですね
いつもありがとうございます♪
Posted by マロニエのこみち・・・。 at 2008年10月13日 21:58
ブルーなビッグママさん

こんばんは
私も思わず観ちゃいました
本当に存在感のある素敵な役者さんですね
残念です!
ありがとうございます
Posted by マロニエのこみち・・・。 at 2008年10月13日 22:00
sekisindhoさん

こんばんは♪
おっしゃるとおりです
あの時折見せる笑顔がとても印象的でした
もう一度、色んな映画を観てみたいです
このところ、本当に色んな別れが多いですね
ますます昭和は遠くなり・・と感慨深いです
ありがとうございます♪
Posted by マロニエのこみち・・・。 at 2008年10月13日 22:02
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