2011年02月14日

川端康成【千羽鶴】を読む

武田泰淳のエッセイ、【目まいのする散歩】を少し前から読んでいるが
いまいち文章が好みでないせいか、
なかなか後一歩のところで前に進まないので
小説でも読んで気分転換してみようと、
川端康成の【千羽鶴】を棚から取り出してみた

この本を、自分がいつ買ったのか全く思い出せず
前に読んだのかそうでないのか、それさえも思い出せないのだけれど
こちらは思いがけず惹きこまれてしまい
深夜二時間ほどで読みきってしまった・・;

人の性愛・・いわゆるエロスの世界を
茶道など和の文化に関連付けた表現で、
ゆるぎない美の世界に昇華している
この辺りは、立原正秋に通じる・・というよりも
川端康成を、数少ない尊敬する師と仰いでいた立原正秋の方が
川端文学を相当インスパイアしていたのだということがよくわかった

立原正秋は流行作家で、女性ファンも多かったので
ファンサービスとしてあえてなのか、
男女の交わりに直接的な表現も多かったけれど
川端作品にそのような表現は一切ないのに、同じくらい・・
否、時にはそれ以上にエロい(笑
立原正秋が、剣術家で、韓国人であるというせいもあるのか
とても男性的で力強く鮮やかな切り口でズバズバと切り込んでくるのに対し
川端作品は、もっと控えめというかお上品というのか
日本人的湿気があるというか・・(笑
さすがにノーベル賞作家だなという雰囲気だけれども
美しいものはあくまでも美しく
醜いものはどこまでも醜く表現する容赦ない残酷さは
とてもお二人に共通していると思いました

この【千羽鶴】の最後は暗示的で
主人公と関係を持った母と、同じ罪を背負ってしまった娘が
てっきり母と同じように死を選ぶのかと思ったのですが
あとがきに、続編があるというので検索してみたところ
【浜千鳥】という作品がそれなのですね

主題が【千羽鶴】で、確かにその千羽鶴のところの表現は
秀でて美しいと思いつつも、作品には大して重要ではないのに何で?
と思ったのですが、続編の内容を拾い読みしたことでようやく理解できました
こういうとき、ネット社会に感謝ですね(^^;

近いうちに、この【浜千鳥】と、棚に眠っている川端文学を
もう少し読んで追求しなければと思いました♪

posted by マロニエのこみち・・・。 at 11:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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