2011年09月23日

「秋分の日とシャンソンと・・・」

今日は秋分の日、お彼岸の中日
朝から爽やかな秋日和で、死者の霊を優しく弔うような心地よい風が
開け放たれた窓から入ってくる・・・

五年前、私はこんな記事を書いたけれど

「今年の柿」2006年10月23日

このとき、皆様に頂いた言葉のように、
遺されたものが幸福になることが、一番の供養になるのだとしたら
多分今頃、後を追うように逝った人たちと
お酒など酌み交わしながら、穏やかな時間を過ごしているのはないかと
私も少しは安堵したりするのである・・・

秋めいた空気が漂いはじめると
春や夏には忘れていたシャンソンのCDを取り出して
静かな夜を過ごしたくなる

少し前に、『巴里の空の下 オムレツの・・・』を読み返して以来
やはり勝手に敬遠していた石井好子さんの歌を聴かなければと思いなおし
とりあえず好きな曲がたくさん入っているCDを買った
その中で、特に気に入っているのがこちら・・

石井好子 私の来た道

歌手生活45周年を記念して作ったCDということで(1990年 秋)
選曲も石井好子さんご自身によるものと、冒頭の寄せ書きに記されている

・・・いささか私の趣味にかたよったレペルトワールではありますが・・

と書かれているが、この偏りがまさしく私の好みと一致していて
歌声が流れてきた瞬間、今まで敬遠していた自分の愚かさを笑ってしまった・・
全曲通して哀愁が漂い、そして慈愛に満ちている
な〜〜〜んだ・・・安堵に思わず笑みがこぼれた

岸洋子さんや加藤登紀子さんなど、私の大好きな歌手を育てられた方だから
素晴らしいことはわかりきっていたはずなのに
何となく権威の匂いがするんじゃないかと意地のように聴かなかった
でも、巴里の空・・・の気さくな文に改めて触れたことをきっかけに
この素晴らしい歌声を聴くことができ本当によかった

深い声に触れたとたん、透明に澄んだ高級な蒸留酒、
あるいは厳冬に頂くしぼりたての日本酒の、
あのするすると心地よく喉元を過ぎる感覚を思い出した
本物とはこういうものなのだろう
何の気負いも、てらいもなく、来る人も選ばず、
無条件に心地よくしてくれる・・・
やはり、この道の先駆者は、懐の深い素晴らしい歌い手であり、人生の師なのだった

これから何年歌ってゆけるか分かりませんが、
これからの短い歌手生活の中で出来る限り、心のこもった歌を歌ってゆきたいと願い、
更に精進する決心でおります。


発売当時、御歳68歳、業界を代表する草分け的存在であるベテランが
まるで新人の選手宣誓や決意表明のように
真摯な言葉で添えた文を読むと、訳もなく目頭が熱くなった・・・

余談・・・
シャンソンのCDを買うとき、アマゾンも品揃えは多いのですが
こちらの 日本シャンソン館 の通販には
流石に専門だけあって、有名無名あらゆるシャンソン歌手のCDが揃っています
建物も素晴らしく、いつか行ってみたい憧れの場所です

posted by マロニエのこみち・・・。 at 14:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 思い出話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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