2014年09月26日

「秋は、シャンソンと古い映画を・・・」


京都、すっかり秋の気配・・
今朝は、ツグミと思われる野鳥のサエズリで目覚めました
窓を開けると、爽やかな風とともに、金木犀の甘い香りが・・・

バス停に向かいながら、
その香りを楽しみつつ、歩く時間が心地よいです
桜の葉も、一部ですが、色づいてまいりました・・・




今日で、お彼岸が開けると、すぐに10月
この季節は、毎年シャンソンを聴きたくなるのですが
少し前に書いたこの記事・・

2014年06月23日「人生の通行人」


この素晴らしいシャンソニエ、ジョルジュ・ブラッサンスが、
ただ一度だけ、人生、初にして最後となる出演映画があると知って以来
ずっと探していたVHSが、ようやく手に入りました♪

昨夜、一人で、大鑑賞会を開いた作品の名前は、

 【リラの門】 



もう・・・もう・・・・ほんとうに・・・・・
期待を裏切られることもなく!
この映画、最高でした♪♪♪


ジョルジュ・ブラッサンスは、
『芸術家』というニックネームで呼ばれている
ギターの弾き語りを生業にしているらしい男の役・・

作品全般を通して、BJMとしても、弾き語りそのものも
ジョルジュの音楽が流れているから、ファンにはまずたまらない・・

人嫌いで交際を好まなかったというこの方の
数少ない友人の一人に、
作品の監督であるルネ・クレールがいたというところから
異例の映画出演となったということだけれども
演技をしているとは思えないナチュラルかつ堂々とした名演ぶりで

『俳優としても一流という折り紙をつけられたものの
もう映画はこりごりと、殺到する申し込みを断った』

のだということ・・・
なんてカッコイイのでしょうね
しかも、このとき、まだ36歳だったというから驚きです
今もなお、フランス人に愛されている所以がよくわかる逸話です


そして、主演のピエール・ブラッスール!!
一見、悪名の頃の勝新太郎か、
お兄さんの若山富三郎というお顔立ちの
小太りでいかにもフランスの小父さんのイメージ・・

舞台は、パリ19区と20区の間辺りの、労働者階級の住む下町で
この主人公、『ジュジュ』も、無職のノンダクレの貧乏人で
毎日入り浸っている酒場のオヤジさんの目をごまかしては
並べてある酒を盗み飲んだり、

友達とも言えないけれど、唯一親しい隣人である『芸術家』が
フォアグラを食べたいと言ったら、缶詰をアホほど盗んでくるような
人が好いだけで、何のとりえもない独身中年男なのだけれど
恰幅があって素敵なジェントルマンであるピエール・ブラッスールが
冴えない男になりきった、哀感と滑稽味のある演技がチャーミングすぎる!

この中年男二人が、ひょんなことから、凶悪犯を匿うことに・・・
その犯人を演じるのは、アンリ・ヴィダルといって
雰囲気としては、あのフランスの美♪
ジェラール・フィリップ様に近いのかと思いつつ調べてみると

生まれた時期も、早世してしまったところも、
いかにも似ているので驚いてしまったけれど
繊細さのあるジェラール・フィリップ様よりはマッチョ
匿われている身でありながらも、
甘やかされて段々と厚かまくなっていく演技が絶妙に滑稽で
こんな役は、やはりジェラール様には演じさせられない・・
などと、横道に反れながら見てしまった(笑

そのワルに惹かれてしまう酒場のマリア
(このネーミングも、役どころも、いかにもありきたりなところがいい)
を演じる、ダニー・カレルのレトロファッションや
トランジスタグラマラスなボディ、
少しこまっしゃくれた性格とお顔立ちもチャーミングで
モノクロの舞台に華を添えている

子役の使い方が、また素晴らしい♪
どの国の子供も、みんな同じなのかなと
小津作品を髣髴とさせる雰囲気もあり・・


そして一番沁みたこと・・・
やはり人は、人のために何かできること
自分が必要とされているという実感を得ることこそが
最も幸福なのだということを
ろくでなしの主人公、『ジュジュ』を通して伝わってくることでした・・・



この秋の、心に染み入る作品のひとつにさっそく入れたい名作で、
もしレンタルビデオ屋さんで、運よく見つかったときは、是非とも!

DVDも出ているようだけど、ちょっとお高い
そのうちいつか購入して、綺麗な画面で観てみたいです♪



posted by マロニエのこみち・・・。 at 10:17| 京都 ☀| Comment(0) | 映画・テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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