2015年01月17日

「いつもそこにあること」

毎日、毎回・・・というよりも、ブログを始めて数年以上・・
懲りもせず、よくもまあ、懐古的な話ばかり
これだけ続けていられるものだと、自分でも思うのだけれど・・・

今朝も、そんなことを思い出すような出来事がまたひとつ・・・


仕事をしていると、絶対に必要な材料の在庫を
うっかり切らしてしまっていることに気がつき
あ・・・どうしよう・・・ということがある

そんなとき、今までなら、作業の手を止め
知っている附属屋さんに走って、
材料を調達していたものだけれど
昨今、本当にありがたいと思うのが、ネット販売である

特に、手にとって選ぶ必要のない
品番や、材質のわかっているものに関しては、
わざわざ足を運ばなくても、PCで選んで、支払いの手続きをして
家の中で作業を進めているうちに
早いところなら、次の日には、到着することもあって
時間命の納品作業の最中において
こんなありがたいことはないものだ

今朝も、今作っている服の前身頃に
芯を全面接着しなくてはならないのに
芯の在庫が、殆ど無くなっていることに気がついた・・

そこで、頼りになるのが、ネット販売をされている附属屋さんで
種類によって、お世話になっているお店は、何軒かあるのだけれど
その中でも、特に、服作りには大切な部分の
洋裁材料についての商品説明を、
とてもわかりやすく掲載なさっているお店があって、
しかも、京都市内で、しかも、学生時代から
存じているお店でもあるので、間違いが無い

存じていると言っても、実際に、商品を買ったことは
数えるほどしかないと言った方が正しいので
申し訳ないのだけれど・・・


何故なら、学生時代、自費通学で、貧乏学生だった私にとっては
ある種、畏敬の念とでもいうような、憧れにも似た
足を踏み入れるには、少々勇気の必要な
そんなお店だったからである・・・・・


場所は、寺町二条・・・
あの梶井基次郎の代表作の中で、
主人公が【檸檬】を買った果物屋さんの近くにある・・・



当時、私が普段通っていた学校近くの洋裁材料店は、
Kさんといって、下京の、ろーじの中にある、家族経営の小さなお店で、
大きな通学バッグを、店の外に置き
商品に当たらないように、身を斜めにして、細心の注意しながら玄関を入り

狭い店舗の天井まで埋まっている商品の中から
老夫婦と、まだ結婚していない中年目前の息子さんが
時には、喧嘩なんかしながら
まるで魔法のように、品物を選んで、
探しているものを、きっちり見つけてくれるという
それはそれで、宝物探しのような夢のある
楽しいお店であったことも間違いはないのだけれど・・・


その寺町二条の材料店は、先生が

「もし、Kさんに、欲しい物が無いときは
ちょっとお高いけれど、二条のYさんに行けば
いいものが必ずみつかりますよ」

とご紹介してくださったお店で
場所も、店構えも、Kさんとは違い(Kさん、ごめんなさい)
ガラスケースに、キラキラの、当時の私などには到底手の出ないような
舶来のボタンやビーズ、高級レースなどが整然と並んでいるので
それだけで気後れしてしまって、結局のところ、その中でも
もっとも手頃な値段のものを何とか選んで
すごすごと逃げるように、店舗を出た記憶が
微かに残る程度であるのだから、情けないものである


そんな記憶のあるお店が、ネット販売されていることを知り、
夏頃だったか、この頃は、置いてあるところも珍しくなった
裄綿という、お袖山に使う材料と一緒に、
ついでに裏地も一緒に購入しようと、種類の問い合わせをしてみると
種類ごとに、その特徴を、懇切丁寧に、
わざわざメールでご説明いただいたことがある

今朝も、Yさんのお店で、その接着芯をお願いした

備考欄に、できれば急ぎで・・・と記入すると
なんとも有難いことに、入金確認もできない土曜の今日、
わざわざ本日発送して下さったのである・・・

物づくりする人間の気持ちを、本当にわかって下さっている証拠・・
いざというときも心強いと、本当に有難かった


・・・おっしゃる通り洋裁材料専門店がどんどん無くなっていきます。
・・・専門店を必要とされるお客様が全国にはかなりいらっしゃいますので、
皆様に支えられてこれからも頑張りたいと思います。


京都は、世界に誇れる素晴らしい文化が集結した稀有な町で
その文化や芸術を生み出す職人の集う町
そして、その職人を支える専門的な材料店や人が
逆境に負けず、地道な努力を続けておられるのだ


20代の頃は、そんな京都が地味に思え、
東京に憧れたこともあったけれど
今は、この町に住めることが、とても有難く思える

檸檬の果物店も、檸檬を置いた丸善も
ずいぶん前に無くなってしまい
昨日は、ほんやら洞が、全焼してしまったという悲しいニュースが・・・

いつもそこにある有難さを思う小さなふれあいと、出来事だった・・


・・・ちなみに、Kさんの名誉のために申し上げると
何年か前に、久しぶりに学校を訪れついでに行ってみると
大きな新しい店になり、お兄さんのお嫁さんなのか
従業員の方なのかまではわからなかったが(笑
可愛い感じの女性が一緒だった♪



posted by マロニエのこみち・・・。 at 20:37| 京都 ☀| Comment(2) | ファッション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
マロニエさん ご無沙汰しています。

マロニエさんのお仕事も多くの道具や用品が必要なのでしょうね!
「芯」ってどんなのかな? いろいろ想像してしまいます。
私の仕事でも色んな部品が必要ですが、最近は必要な分をネットで購入しています。便利な時代ですね!

追伸
年賀状ありがとうございました。
コメントは書き込み出来ると思います(^−^)
スパムプラグインの設定が原因のようですが
知らずに今までおりました、ごめんネ!
Posted by sumi at 2015年01月21日 14:13
sumiさん

こんにちは♪
ご訪問&コメント、ありがとうございます!

道具等々・・・
本当に、たくさんありますよ〜〜(笑
針山や、指ぬきなどの、いかにも・・・な感じの可愛いものから
取り扱い注意の、危険な道具、薬物関係まで・・・(^^;
そういうところは、結構、sumiさんのお仕事と、いい勝負するかもしれませんよ(笑

本当に、ネットは便利ですね!
問題の、芯ですが、生地を補強する接着剤の付いた布で
アイロンで押さえて接着するんです。
カジュアルシャツの、ボタンの付いている辺りの生地の裏とかに
めくってみると、見つかると思います〜〜^^

コメント、試してみますね♪
ありがとうございます!
Posted by マロニエのこみち・・・。 at 2015年01月21日 19:29
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